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メイドは、歌いながらクリスマスツリーの飾り付けをしていた。
「じんぐるべー♪じんぐるべー♪きよしこのよるー♪
きみがよはーちよにーやちよにー♪
かわのながれのようにー♪」
そんなメイドを眺めながら、俺は言う。
「お前…ツリーの飾り付けがメチャクチャだぞ。
なんで、てっぺんに『星』じゃなくて『肉まん』乗せてんの?
あと、なんで短冊ぶら下げてんの?」
「テへっ❤」
「あのなー…
ま、別にいいけど…」
するとメイドは、笑顔で俺に言う。
「そうだ、ご主人しゃま!!
アタシ、いい子にしてたらサンタさん来るかなぁ?」
「は?サンタなんか居るワケねーだろ」
するとメイドは、頬をふくらませつつ言う!!
「来るもん!!!
サンタさん来るもん!!!」
「来ないだろ」
「来るもん来るもん!!!!!
サンタさんは、居るもん来るもん!!!!!!!!!」
…ブチッ…!!!
俺は、頭に血がのぼってカッとなる!!!!!
ドガシャアン!!!!!
「きゃぁぁぁっ!!!!!!」
思わずクリスマスツリーを蹴り倒す!!!!
そしてメイドに
怒鳴るように言う!!!!!
「…さっきからなんだよ、サンタサンタサンタって‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼
お前には、俺が居るだろうがっ‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼」
その瞬間、メイドは泣き出す!!!
「グスッ…ごめんなしゃい、ご主人しゃまぁあ…!!!」
「あっ…ごめん…
俺、そんなつもりじゃ…
恐かったか?ごめん…」
するとメイドは、首を横にぷるぷると振る。
「ちがうの、ご主人しゃま…
アタシ、ご主人しゃまが、ヤキモチ焼いてくれて、それが嬉しくて…
ヒック…」
「………っ…」
とっさに出てしまった行動に、俺は自問自答する…。
俺はもしかして…
コイツのことが…
この、メイドのことが…?
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