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シルクは本を閉じてアレンにさとすように言った
「だが、もちろん僕らは魔法学校の生徒だし、魔王復活を阻止はできない」
「はぁ?」
アレンが目を丸くする。赤毛がふわりと揺れてシルクにつっかかるように言った。
「じゃあ、何するんだよ?」
「(僕らの住む)このメイゼンから約300ロフト(ロフトは0.6キロ)のところにアシクという村がある。そこの預言者の話を聞いたことあるか?」
「・・・絶対に当たるっていうあいつか?」
「そうさ、名前をジル老人という。その人に、僕らが正しいか聞くんだ。その結果を先生たちに報告する。もし、本当のことなら、僕らが世界を救う足がかりを作ったことになる」
「・・・だが、もし、その預言者が、本物で、魔王復活を預言できるならとっくに警告してるだろ」
「いや、あの人の、預言にはある物がいるんだ。それをとってこなきゃ。誰もとりに行かないから、あの人は預言ができない」
「なんだ?」
けげんそうにアレンが聞く
シルクはにやりと笑った
まるでいたずらっ子のような笑顔だった。
「真紅の涙さ」
真紅の涙はメイゼンから北に少し行った山の頂上にあると言われる木の実だ
ただ、食べると力を得るかわりに悪魔に近づく・・・といわれていて、高位魔法連合の結界がしかれている
「面白え!行くぞシルク!」
アレンはシルクの腕を引っ張った
シルクは微笑みながらいう
「まず、用意を整えないとな」
アレンは満面の笑みで答えた
「おう!」
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