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私だけ悩んでたわけじゃないんだ。
自分のことばっかりで
啓太のこと考えてあげられなかった…
「…ごめん、いきなり」
捕まえていた腕を放し
私に背を向け屋上を出ようとした。
やだ…!!
行っちゃう!
まだ何も言えてないのに…
しゃべりたいのに
声が出なかった。
もうドアに近付き屋上を出ようとしていた。
私は前を歩く背中に向かって駆け出した。
「…啓太!」
名前を呼ばれたことに驚いたのか
抱きつかれたことに驚いたのか
ビクッと肩が揺れた。
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