プロローグ

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一瞬だった。 「っああああああ??!!」 体中が杖の光に包まれる。意識が朦朧とし、手足は痺れ動かせない。 「僕はね、君にも君の部下にも町の人間にも興味はないんだ。」 「な…に?!」 「君の大好きな、アリス姫。あいつが、目障りなんだ。」 グリードの目の色が、変わった。 「この国中の人間に愛され、ヌクヌク育ったあの姫…。幸せや希望しか知らないだろうね。そんな奴が恐怖や絶望に染まる顔…。あはは、見たくない?」 「てっ…め…!」 やばい。この魔法。心と身体が切り離されるようだ。 「でも、ただ殺すんじゃつまらない。だからあの姫が、一番大切に想ってる人間。つまり…レイ君。君だよ。」 「っ…ぐああっ…。」 「君を操って…、アリス姫を殺す…!」
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