冴えない勇者

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冴えない勇者

カチカチ… ポチポチ… 家の中PCをいじくる青年 その容姿は伸び放題のボサボサ髪にヒョロっとした体、背は170といった所だろうか? ―――――――― 買い物カゴリスト ・新鮮100%  野菜ジュース  1ケース/20本入 ・レンジでチン  栄養満点オカズ  バラエティパック  10食分 ・3分レンジ  雑穀米ハイパー  10食分 ・ティッシュ  5箱 ―――――――― 「よしっ!とりあえずこれで3日は持つな」 青年はPC画面を覗きこむと満足そうに頷いた 「それから…っと…」 ―――――――― 『勇者はよわい  とらわれた姫』  18禁/アニメ ―――――――― … … 「18禁…先日までこの言葉には力があった!年齢制限という大きな壁がオレの行く手を阻んでいたっ!!!」 青年は目を細めて拳に力をいれる 「だがしかしっ!!今となっては…この言葉に力はないっ!!ついに18歳を迎えたオレを止める事は出来ないのだっ! …って事で内容確認だな」 カチカチとマウスをクリックしてとらわれた姫のあらすじを表示する 「ハァハァ…弱すぎた勇者の目の前で想い人である姫が魔王の手によって…ハァハァ…しかし無力な勇者は何もできないまま…なるほど…寝取られ系か」 青年は少しの間悩んだが、すぐさま心を決めた真剣な表情なった 「18禁最高~!!!」 ――――――――― ⇒カゴに入れる 違う商品を探す ――――――――― 「よし…時間指定配達にして…と」 マウスを素早く動かしポチポチとクリックをしてネット注文を完了する 「明日の朝にはこれが届くと思うと楽しみだ」 ニヤニヤ笑う青年は鼻息を荒くした そして、ゆっくりとPC画面から目をはなし立ち上がると横にあるベッドへと倒れこんだ 「…そろそろ限界だ…」 時計は午後4時を指している 「明日朝10時にはちゃんと起きないとな…姫様早く会いたいよ」 … 「…ぐぅ…」 青年は数秒のうちに深い眠りへ落ちた
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