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「レンくん使えないなぁ…」
ユキはスライムからどけた杖をクルクル回しながらレンに冷たく言い放った
「ちょっ!?ユキそれはちょっとひどくない?」
「そぉ?早くトイレ行ってきたら~?」
(こりゃ完全に最低男の位置付け決定だな…)
「はいはい行きますよ~覗かないでね~」
「おじいちゃん大丈夫?」
(あ…無視された…?それにしてもスライムとは言えナイフや剣での斬撃でならともかく杖で一撃なんてな…)
スライムの体には弾力性があり打撃には多少の耐性がある
(オレじゃ杖で一撃なんて無理かもしれん…)
そんな事を考えながら山道の脇道に入ってズボンのチャックを下ろしバナナ的何かを取り出していたレンの目の前でガサガサと茂みがゆれた
「ん…?」
スライムA
スライムB
スライムC
スライムD
スライムE
スライムF
スライムG
スライムH
スライムI
スライムJ
スライムK
スライムL
が茂みから現われた
「スライム…ってか…あぁぁぁ…焦って何かチャックに…ハッキリ言えない何かが挟まったぁぁぁ!!!」
レンの絶叫にユキが駆け付ける
「な…何このスライムの数は!って言うかハッキリ言えない何かって何なのよ!」
ユキに見えないようレンは急いで背を向けチャックから飛び出したアレを必死に救出にかかる
「ぁ”ぁぁぁ…上にも下にも行かねえぇぇ」
「聞いてやるんじゃないわい…男に生まれたなら一度は経験するもんじゃ…そしてその時が来たなら男はどうする事も出来ない痛みと戦わなければならん」
ユキの回復魔法で復活したじじぃは遠くを見つめながら誰に言うでもなく呟いた
そんな中…
スライムAがレン目掛けて体当たり
「はぅぁっ!」
レンは肩に衝撃を受けた
もちろん手元が狂い二次災害!
「のぉぉ~!!」
隙を見逃す事なくスライムBの体当たり
続いてスライムCの体当たり
「アハハァァ!!!…ひぃぁぁぁ!!!」
体当たり攻撃の度に色々な意味でレンに激痛が走る
そして弱っているレン目掛けて残りのスライム達も体当たりの連続攻撃!
「イヤァァァ…」
「ヒィィァァッ」
「ユキ…助けっつぇぁ!!」
「はぅあっ!!」
「神ざま”ぁぁ」
「ブルハッ!!」
「あっ…あっ…あああぁ~」
………
……
…
結局スライム達の攻撃を18回受けるまでハッキリ言えない何かがチャックから外れる事はなかった
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