3人が本棚に入れています
本棚に追加
「ユキ…ぐほっ!どうしてガハッ!こんなにうはっ!なってるのに…いてっ!オレを助けてはぅっ!くれないんだっはぁ!!!」
「スライムの攻撃じゃそうそう死なないでしょ?」
「サラッと…っ!怖い事を…んっ!言ってるっぶはっ!自覚あんのかっ…よっ!」
レンの現状をサッカーで例えるならいじめられているゴールキーパーが一番だろう
まるで除け者にされたキーパーが無理矢理ゴール前に立たせられる
そして数人で囲いよってたかってキーパー目掛けてボールを次々と力任せに蹴り飛ばす
そんな状態
一直線にキーパーに向うスピードのあるボール…いやスライムはレン目掛けて激しく体当たりを繰り返している
「むごいのぅ…」
「じじぃ!いてっ…客観視…あぐっ!してんじゃねえよ!」
レンはあの激痛から逃れたものの受けたダメージは大きく木に背を預けたまま動けなくなっていた
だからこそ…このスライムからのリンチに耐えるしかない状態となったのである
「じゃワシ先行くわ」
「おじいちゃん私も先にいくよ」
じじぃとユキは無関心を装い先に行こうとする
「ちょっ…あれ?あぅ!まままっぐほっ!まってくれぇ~いたっ!このままじゃ…ぐっ…死んじまうっかはっ!助けてくれよぉ…ブボォっ!」
立っているのもやっとだと言うのに置いていかれてはこのリンチを逃れる術がない…
レンは心が折れた
「ずいまぜぇん~アバッだずけでくだざぃ!!ぐほっ」
数秒後…
「ふむ…」
「仕方ないわね」
待ってましたと振り返り満足そうに笑みを浮かべる二人を見てレンは心の中で叫んでいた
(ちくしょう…どぉしてオレがこんな目に…)
…
…
…
「あれ何かコレデジャブ…いてっ!」
最初のコメントを投稿しよう!