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「ちょ…人の家に何してくれてんのクソじじぃ!!」
破壊した家を見てニヤニヤしているじじぃ
そしてその家の主レン
「答えろクソじゴボォッ!!?」
再度怒りを口にしようとした瞬間、じじぃの蹴りがレンの顔面を捉えた
「誰がクソじじぃ?ん誰がクソじじぃなんじゃ!村長と呼べといつも言うとろう?この万年寝太郎がぁ!!」
「ぁぁぁ…鼻がぁ…はぁなぁがぁぁ…」
鼻血まみれのレンは痛みに耐え切れずバタバタと地面を転がり回る
「ふんっ…バカもんがっ!さっさと村を出る準備をせいっ」
「いてぇよ…あぁぁ鼻で息できねぇ…ブボォ…うわ…ほらほらぁ鼻血がぁ」
「早く村をでるんじゃ…」
「血が血が血がぁぁぁ……あ、口の中が鉄の味…」
「早くせんと魔人が…」
「てっ…鉄棒の味だぁぁ朝っぱらから何なんだぁぁちくしょう~」
…
村長は一つため息をつく
「黙らせんと話が進まんな…燃えゆる爆ぜる火…火魔法レベル1…」
村長の手から小さい火が生成される
「話を聞けぃっ」
「ひっ…!?」
レンがじじぃの魔法に気付き小さく呻いた瞬間
「ファイアー!!」
ドカン…
じじぃの手から放たれた火はレンを捉えた
かに見えた
しかし、突如目の前に現われた丸い盾によって防がれていた
「た…助かったけど…なんだこの盾は…」
するとレンの後ろから小さく呟く声が聞こえた
「盾魔法レベル1…っともぅ、おじいちゃんたら頭に血が上りやすいんだから…」
「なっ…この声は」
声がした方へとレンは顔を向ける
そこには盾を出現させたであろう小柄な少女が立っていた
白いローブを纏い木の杖を持つ姿は、まさに白い魔道士という印象を受ける
「久しぶりっ!レンくん!」
少女は優しくレンに微笑みかけた
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