冴えない勇者

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「ふむ…」 「仕方ないわね…」 二人は攻撃の体勢を解除した レンは溢れる涙を堪えながら家に歩を進める 「ちくしょう…何でオレがこんな目に…」 「ブツブツ言わんと早くしろっ」 「はっ…はいぃぃ!」 そういうとレンはバタバタと急いで家の中へと入っていった そんな光景を見ながらユキは呟く 「…レンくんのあの症状治ったの?」 少し悲しそうに俯くユキにじじぃは険しい顔で答える 「……いや…昔より酷くなっておるよ」 「そんな…」 「せいぜい今は2時間じゃ…昨晩もドアを叩いたが全く起きなんだしの…」 「……どんどん短くなってるね」 「もう…まともに働く事もできん…ずっと家に籠っておる」 「…絶対的睡魔…どうしようもないのかな…」 家から出てきたレンに二人の会話は中断される 「よし準備OK~行くぞ!」 「さっきまで泣きべそかいてた奴が何をえらそうにしとるんじゃ」 「うるせぇうるせぇ!さっさと行くぞ」 早歩きをするレンにじじぃも合わせて歩き始める… (…レンくん焦ってる…街まで約2時間だもんね…) そしてユキも歩を進め始めた 「後で顔の怪我は回復魔法使って治してあげるね」 「そんなの出来るんなら…今すぐ治してくれよ…」 レンは鼻を手で押さえ苦笑したのだった
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