21人が本棚に入れています
本棚に追加
『もういい加減、待ち飽きたわ。あぁ、カメラマンさん、これ生中継よね? 宣戦布告させて頂戴』
『明日の朝9時に、東大を潰すわ。迎え撃つ気があるのなら、戦う準備をしなさいな』
撮影者はそれを放送すると、撮影機の電源を落とし、反射的に聞いていた。
『……撮らせてくれないか?』
『あら、仲間になってくれるの? 良いわよ。私だって、1人じゃ寂しいもの』
彼は思う。
何かが起こる、と。
記者の1人としての勘が、強く叫んでいた。
この少女を撮らなければならない。
『私は鬼藤紗音。あなたは?』
『鬼島。鬼島礼太』
たった1人の最強と、たった1人の普通。
相反する2人の邂逅は、最強に進化をもたらす。
最初のコメントを投稿しよう!