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「常に進化を求めなさい。
停滞なんてしている余裕があるのなら、常に進み続けなさい。
あなたの進化が正しいのかどうか、それを確かめる術はない。
けれど、求め続けることは、進化をやめないという証。
未来を諦めない、力よ」
人間であることを、進化の終着点としない。
鬼は進化とその真価を求め、己の未来のために、驕らなかった。
「紗音」
「あら、名前? 何?」
「お前の進化を見せてくれ。世の中の知らないことを伝えることが、俺の進化だから」
「死んでも知らないわよ?精々、巻き込まれないようにしなさいな」
静かに、とびきりの可愛らしい微笑みを浮かべて―――
「始めよう」
「えぇ、そうね」
―――!!!!
拳を地面に叩き付けた。
更なる進化を求めるために。
新たな未来を、掴むために。
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