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船を船着き場に止めて駈け出した。
最初の家へ。
まずついたのはゲイルさんの家。白い髪で年のころならば70歳のまだまだ元気なお爺さんが庭の花に水をやっていた。
「ゲイルさん!おはようございます」
「おお、リンちゃん。おはよう。相変わらず元気だね」
「元気だけが取り柄ですから!はい。お手紙です!リロンドに住む、お孫さんからですよ」
手紙を渡すと「おおっ」と声をあげてにこにことほほ笑む。
その笑顔に、うれしくなってリンもほほ笑む。
「それじゃあ、私他の手紙も届けてきます」
「おお、がんばれよ」
ゲイルさんが手を振った。
次に届ける先は、リョウおばさん。商品道理で魚屋さんを夫婦で営んでいる仲良し夫婦。
茶色に近い金色でいろいろ豪快なおばさんだ。
「リョウおばさーん」
手を振りながら走って近づく。さすが魚屋、朝は早い。
「あら、リンちゃん」
「おはようございます!」
「おはよう。リンちゃん元気だね」
「おばさんも」
「あたしはいつもどうりだよ」
「あはは、今日は何がおすすめですか」
「いいアプリーがとれたからそれの煮つけがお勧めだよ」
「そうですか。あとで買いに来ますね。はい、今日の宅配物です」
「はいはい。あら、おばあちゃんたら又通販をしたのかい。おばーちゃーん」
おばさんが呼ぶ。
――レウおばあさん。今度はなにを注文したんだろ。また喧嘩が
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