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キスを堪能して満足したらしい聖は、ぐっすりと眠りに入っていった。兄の耀はその可愛らしい寝顔を撫でながら苦笑していた。
同じ双子なのに、顔かたちは瓜二つなのに、何でここまで違うのだろう。もう少し自分を追いかけてくれてもいいのに、と耀は思った。
聖の寝顔を見ていたら、耀も眠くなった。密着した肌から伝わってくる心地よい体温のせいもある。耀は少し寝ようと、目覚ましをセットして聖の隣に落ち着いた。
……聖の頬に口付けをしてから……。
目覚ましが鳴り、耀はガバッと起き上がって止める。背伸びをして、窓に駆け寄る。
空は、たくさんの星々が降り注いでいた。耀はしばしの間、それに見とれていが、弟を起こさなければと引き返し、聖の肩を揺すった。
「セイ、起きて」
熟睡しているセイは起きる気配もない。
耀が何度も何度も揺すってやっと目覚めたらしく、起き上がる時に勢いあまって覆いかぶさっていた耀の額に頭をぶつけた。
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