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「私は嵐田 綾、この学校の音楽教師よ、で私に御用件?」
彼女は優しい表情でそう聞いてきた。
とりあえず二人は用件をあらかた説明すると綾は「なるほどね」といいながら腕を組む。
表情は明るい。
もしやって思いながら二人は期待した顔をさせ彼女の言葉を聞く。
「無理よ」
「やったーっ………ってアレ?」
あっさり期待を裏切られた。
でも佳は諦めずに聞く。
「何故ですか?」
「いや、ごめんなさい、言い方が悪かったわ、正確には今の状態じゃ無理ね」
二人ははてなマークをだしながら首を傾けた。
とたん、彼女は一枚の紙を取り出し、佳に渡す。
それは部活申請書だったのだが、下の注意事項には『部員数が四人以上とする』と書かれている。
つまり、今の所のメンバーが二人、あと二人メンバーを集めないと正式にクラブとして認められないのだ。
そもそもそんな事を知らなかった二人にとっては軽くショッキングなルールだ。
「メンバーが集まったら私が顧問になってあげるわ」
彼女は快くそう言った。
ということは、メンバーさえ集まれば即行で軽音楽部の完成となる。
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