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と、ここで、翔の目が彼女の目と合わさる。不意にではないが偶然、彼女が後ろに顔だけを向けてちらっと視点をこっちに向けたのだ。
ちなみに、翔が座っている席は一番後ろで、彼女の席は翔の右斜め前だ。
まだちゃんとした席順ではないため、このように割と偶然にも近い席に居合わせていたようで、これには自分自身「本当に偶然だろうか」と翔は少し思っていた。
運命と偶然は紙一重。
だと、翔は若干思ってはいる
こういう出会いがあるから人生が変わり、そういう関わりの中で自分らしさを見つけていく。
案外、本当にこの子と出会う事が予測されていたのかも。と、
翔は少し変な事を考える。
一方、彼女はというとこっちを見て少し微笑んでいた。
その笑顔は、何処か元気な性格を表すような、そんな笑顔。
顔を見ただけで判別は出来ないが、多少、こういう判別は得意な方である。
どういう顔をして、いつもどういう表情をしているかを見るだけで、大体の人の性格が嫌でもわかってしまう。
それは、典型的な才能なのか、それとも常に人をあまり信用仕切れていないからか。
自意識過剰とはよくいったものだ。
だけど仕方がない。
俺はそうやって生きてきたからだ。
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