第二十一章

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「まずは、こいつを破壊しなくてはな…!!」 ザムシャーは星斬虎徹丸兼定を叩きつけて吹き飛ばし、闇斬丸で斬りつけて完全に魔法を破壊する。 「では、これはどうかな…」 サルマンの闇の呪文が正に杖から放たれたところだった。 「俺の闇とどちらが深いかな…」 ザムシャーは闇斬丸を鞘に収めると、星斬虎徹丸兼定に闇の力を全力で込め始めた。 「…!?」 魔法は既に杖から放たれたので、サルマンは魔法に干渉する事は出来ない。 「参る…」 ザムシャーの身体からは、暗黒の闇が陽炎のように揺らめきながら立ち上っている。 ー敵の闇を呑むぞ… 星斬虎徹丸兼定とザムシャーは闇によって、互いに互いの一部になっているように見える。そのまま、ザムシャーは星斬虎徹丸兼定を振りかぶって穏やかに振り下ろした。 「何…!?」 星斬虎徹丸兼定の深く濃い闇は、サルマンの闇の魔法を完全に包み込んでしまった。それにより、ザムシャーの闇はより強大なものになっている。
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