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ーこれくらいでいいか…
ザムシャーはその闇を闇斬丸で一斬りする。眩い光が闇を一呑みにし、跡形もなく消滅させた。
「貴様の負けだ…杖が折れた魔法使いなど、もはや非力な老人に過ぎまい」
サルマンは肩で大きく息をしている。その顔面は蒼白で、脂汗を大量にかいている。
「情けは無用だ…」
「丸腰の老人を斬る程つまらぬ事はない。貴様にはそれを要求する権利すらない事に絶望すべきだな…」
ザムシャーは立ち尽くしているサルマンに背を向けて立ち去っていく。
「後ろから追撃しようとしても無駄だ…」
その一言がトドメとなり、サルマンはその背をただ見守るしかなかった。
「随分と老け込んだようだな、悪魔の石の化け物」
戻ったザムシャーは、石の力を大きく削がれたフラスコの中の小人を睨みつけて言う。
「一角、済まん。奴を殺す事をしなかった」
「いや。奴はもう魔法使いとして機能しねえんだろ?だとすれば死んだも同然だぜ…」
一角はフラスコの中の小人の出す鎖を龍紋鬼灯丸で粉砕しながら答えた。
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