第二十二章

3/43
前へ
/527ページ
次へ
「みんな、伏せろ!!」 ネモの指示で全員が地面に伏せる。生者を守るように、死者の軍勢が立ちふさがる。ミサイルをその驚異的なパワーで飛ばすと、凄まじい爆風が一帯を襲った。 「奴は、ミサイル超獣ベロクロンか…」 「超獣だと…?」 ゴードンが本陣から出てきたザムシャーに問いかける。 「ああ。怪獣よりも強いという意味で超獣だ…」 空中から不気味に舞い降りるベロクロン。身体中にミサイルの発射装置が埋め込まれている、兵器か生物か分からない存在である。 「ここまで、よくぞ粘ったものだな。だが、我等を前にして勝機はない。ウルトラマンもいないこの世界で、貴様等に抵抗する力はあるまい」 更に空の異次元空間から、黒い一本角の怪獣が二体、そして赤く棘のある身体を持ち、鬼のような顔をした巨大ヤプールが地上に降り立った。 「アーストロンとブラックキングまでいるのか…」 ーこの身体でどこまで戦える…だが、この場で犠牲が増えるのを待つ事など出来ぬ!! ザムシャーは単身上空に飛び出して行った。
/527ページ

最初のコメントを投稿しよう!

60人が本棚に入れています
本棚に追加