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『ハァ……ハァ……』
此処は、緑色で生い茂た草原だった場所。
今では至る所が、小さなクレーターや魔物の残骸、炎の海と化していた。
『ハァ……ハァ……』
そんな場所に、5つの影が伺える。
5つの内、4つの影は人だと分かる。
だが、あと1つの影は、人に見えて人に見えない形をしていた。
頭の両端に角が生えており、黒と赤の翼も微かに伺える。
極め付けは尻尾だった。
「弱いな、人間と言う生き物とワ」
人間とは違う生き物は、今戦っているであろう4人の人々に話し掛ける。
この4人は、疲れており呼吸が荒い。
2人は両膝を地に付け、荒く息をしており。
1人は、槍を杖替わりにして気力だけで立っている状態だ。
最後の1人は、しっかりと両足で立って。両手で握る1本の剣を、人とは違う影に向けてはいるが。肩を上下に揺らして息をしていた。
「……ハァ……ハァ。まさか、魔王が此処まで強いなんて」
黄色く腰辺りまで伸した綺麗な髪に、青色の瞳の綺麗な目をした女性は、膝を地に付け荒く息をしながらと話す。
「ハッキリ言って、今はとてもやばい状態だな。魔王を舐めていた」
槍を杖替わりにして立っていた、赤髪に緑眼の男性は、人とは違う影“魔王”を睨みながら話す。
「他のギルドZランクの者達は、まだ来れないの?」
膝を地に付けた青色であるショートヘアーの髪型に、青色の瞳の綺麗な目をした女性が、慌てた様に仲間に声を掛けた。
この3人は、ギルドSSSランクの持ち主であり。世界中でも、トップクラスに入れる程と凄腕の持ち主達だ。
ギルドランクとは、高い順に。
“Z・SSS・SS・S・A・B・C・D・E・F・G”
と、存在する為。
この3人は、高いランクの持ち主だと言えよう。
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