誘拐屋

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次の日 少し霧がかった空の土曜日 いつもどおりきっちり9時きっちりに起きた水歌は家の中が静かなことに気づく あれ?あ、そっか。今日はみんな出掛けてるんだった こりゃ2度寝デーだね と、いわんばかりに再びベッドに倒れこむ 近くに落ちていた紙くずをごみ箱に投げてみる カン 音をたて 紙くずは転がった おしいっ。 バスケなら3、いや4ポイントシュートだ。 ピンポーン お客さん? 水歌は階段を下り玄関を開けた カチャ そこには20代前半ほどの少し白い髪の毛の青年が立っていた 「あの……どちらさま」 「こんにちは~誘拐しにきましたー」
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