君不足が深刻です

隣の誰か

始めは優しくてやわらかい笑顔に憧れた。

そして気付かぬうちに段々と目で追うようになって、胸がもやもやして。

ずきずき、うずうずと痛くて、何かが詰まっているかのように苦しくて。

今では暇さえあれば見ているという相手からすればかなり迷惑な状態に落ち着いた。

メーデー、メーデー。

心の中で叫んでみるけれど、この恋には助けも治療法もありません。

放課後に下校しながらぼんやりとそんな事を考える。