理想の彼女

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雪を見ていた事をばれないように咄嗟に口にしたのは苦しい言いわけ。 男子の全力マラソンのどこが楽しいというのだ。 もしそれが雪を含むこのクラスの女子ならば喜んで見たかもしれないが。 それは男のなんとも痛い願望。 ていうかそれ以前に、今の席からでは校庭なんて全く見えやしない。 一樹は渋々視線を黒板へ戻した。 「あ、先生、そこまだ消さないでください」 「マラソン見ている余裕があったんだろ?」 あっさりと消される白い文字。 畜生ついてない。
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