理想の彼女

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チャイムと同時に授業が終わり教師の姿がなくなると、皆が教室から出ていく。 廊下にあるロッカーに置き勉をしている人がほとんどなので、次の授業の準備をしているのだろう。 そこで思い出したのが自分のノートにできた不自然な空白。 書けずに消されたところを写させてもらわなければ。 「新、ノート貸して?」 「もうロッカーにしまったから無理」 「取って来てくれるよね、親友」 「めんどい」 こっちを見ようともしない眼鏡をかけたイケメン立花新(かなりモテる。やはり世の中見た目なのか)は、さっさと隣の席に腰を下ろした。 これではもう動いてくれそうになかった。
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