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入ってきたであろうその子は入口近くの本棚で本を読んでいた。 あれ、あの子.. 僕は思い切って近づいていった。 聖「荒川くん、だっけ??」 浩「??」 その子はじっと僕を見つめ、“あっ”という顔をした。 浩「どうも」 荒川浩二(アラカワ コウジ)くん。 日向くんと同じクラスの子。 何度か会ったことはあるけど、こうやって話すのは初めてだと思う。 聖「放課後に図書室って珍しいね」 浩「部活行く前に借りてた本を返そうかと思って」 聖「あ、このシリーズ君が借りてたんだ。僕も好きだよこのシリーズ」 荒川くんが持っていた本を見て自分の好きな本だということがすぐにわかった。
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