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この時はまだ知らなかった。
どうして彼女を放っておけなかったのか。
いつも分からないからと聞き流していた日本語だったのに、どうして彼女の日本語を聞き流さず、どんな意味なのかわからないくせに、勘違いするに至ったのか。
どうして彼女に笑顔を向けれたのか、なぜ胸がほんのり温かいのか。
僕はこれが、恋だとは知らなかった。
そして、僕の初恋の相手である彼女が、一人で悲しさ、寂しさ、苦しみを抱えているなんて、想像もしていなかった。
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