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ジリジリ…ジリジリ…
朝、俺の目覚ましが俺の睡眠を妨害する。
もう…朝って嫌だよな。起きるときとかもうダルいし。ってか起きたくない。寝たい。休みたい。
けれど、今日は高校の入学式。初日の遅刻はまずい。起きなければ……
「ふぁ~……。もうあさ…。」
俺は目覚まし時計を止め……
ジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジ
「あれ?止まんないぞ、これ」
ジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジ
「………………」
ジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジ
「うるさいわ!!!!」
俺は、時計を持って窓を開けて、全力投球で外に放り投げた。
目覚まし時計は宙を舞い、空の彼方へ消えていった…。
なんだこの時計!?近所迷惑にもほどがあるぞ!
「うるさいよ!!」
「す、すみません」
…近所のおばちゃんに怒られた。朝起きていきなり怒られるなんて…不幸だわ。
そういえば、さっきの目覚ましくれたの遠山だったよな。日ごろのお礼だからとか言って苦笑いしながら、渡してくれたよな……。ってか、俺お礼されるような事してないし…。油断したぜ…。
あのときの腹いせか。なんだよ、遠山の宿題の名前を自分の名前に変えただけじゃないか。まあ、そのおかげで俺の変わりに遠山が補習で居残る羽目になったのだが…。
「学校で会ったらごみ箱にぶち込んでやる……」
ふと、周りを見渡す。そこはいつもの俺の部屋。右には漫画だらけの本棚。左には小学生のころかってもらったでっかい机が一つ。真ん中には青いカーペット。
本当に何もない部屋だな…。
「……はぁ」
ため息をつきながら、自分の部屋を後にした。
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