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俺の両親は、海外のトップの会社に勤めている。だから、今は、一人暮らしだ。海外赴任というやつだ。
別にトップで働いてるからってお金持ちってわけではない。毎月、お金が振り込まれて俺はそれでギリギリ生活をしている。
さて、誰かわからない読者様に自己紹介が終わったところで、朝飯を……。
ふと、俺は壁にかかった時計が目に止まる。
『8:30』
……………………。
あ、あれ、おかしいな…ゴシゴシ
…もう一度。
『8:31』
……おいおいおい。まじかよ、セニョリータ。そうだ、時計。時計が壊れているんだ、ハハッ。
携帯を見る。
『8:32』
「ち、遅刻じゃねえか!!!」
やっとのことで時間を理解できた俺は、一瞬にして朝メシ(パン一個)と着替えをこなした。その時間約30秒。我ながら凄いと思う…。
遠山のやろう……。騒音だけではあきたらず、時間まで狂わすとは、恐るべし……。
やっぱ、ごみ箱じゃなくて、焼却炉に入れてやるろうか…。いや、やり過ぎか…。
急いで靴を履いていると、シロが何か口にくわえながら俺に寄ってきた。
「おっと、すまんなシロ」
シロからリストバンドを受け取ると右手に付ける。
「今日は、早く帰るから待ってろよ」
始業式だしな。早く終わるだろう。
そう言って、俺はシロの頭を撫でて家を出て行った。
――新しい時計買わないと…。五月蝿くないやつを。
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