杜撰な彼女の身だしなみ

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 つかさは大きく息を吸い込んだ。 「起きなさい、レオナッ!!!」 「ハイッ!!?」  部屋そのものを揺らすような大音量の怒声に、瞬時に現実に引き戻されたレオナはその場で飛び上がった。  何事かと現状把握に努め、周囲に視線を巡らせるレオナは、やがて開いた扉の前に腕組みをして立っている、つかさに気が付いた。 「あ…えと、その……オハヨウゴザイマス?」  とりあえず、自分の行動に対して怒りを覚えているということだけ察したレオナは、相手の気を逆撫でないよう注意しながら、ぎこちない様子で朝の挨拶を口にする。  それに対してつかさは、明らかに目元が笑っていない笑顔を浮かべながら言葉を返した。 「おはよう、レオナ。もう朝食は用意できているから、早いところ済ませてもらえると嬉しいのだけれど?」 「は、はい、直ちに」  レオナは毛布を取っ払い、勢い良くベッドから飛び降りた。  そこには当然、収拾しきれていない物品の数々が散乱しているわけで。寝起きの、それも余裕の無い今のレオナが何らかの対策を講じれる筈も無く。 「…いったぁぁぁぁぁぁぁぁぃ!?」  今度は、レオナの絶叫が響き渡ったのである。
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