導く光。

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午後5時。 ピンポーン。と家のチャイムが鳴る。 「はい。」 「やーん!縁ちゃん、久しぶりー!」 一昨日、会ったばっかりだ。 「母さん、止めなよ。縁が困ってる。」 興奮する花奈子さんを止めるのは、要のお兄ちゃんの桜(さくら)兄。 「そういうなら、桜兄、抱きつかないでよ。」 知らない間に桜兄の腕の中にいる私。 「久しぶりの縁。可愛い!」 私の顔に頬ずりする桜兄。 大学生の桜兄は、隣町で1人暮らしをしていて、この日ぐらいしか会えないから、私も嬉しいが、さすがに恥ずかしい。 「桜に「離れろよ。桜。」」 離れてと言う前に要に遮られた。 ブツブツ言いながらも、スッと離れる桜兄。 やっと、みんなが居間に入る。
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