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「縁ちゃん、何で言わないの?要は、私のこと嫌いなんだよーって。」
「どーせ、言っても信じないよ。」
昔は、いつも2人でいた。
でも、きっと要は、ずっと私のことが嫌いだったんだと思う。
高校に入ってしばらくして、そのことに気付いた。
『縁、俺のそばにいんな。ずっと思ってた、ウザイって。』
17年の付き合いが、そのたった一言で崩された。
私だってベタベタ傍にいた訳じゃない。
むしろ、自然となっていた一緒の登下校を少し恥ずかしく思い始めていた。
でも、家族のいない私は、要を知らないうちに、私の唯一の【愛情を注ぐ者】にしてしまってたのかもしれない。
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