88人が本棚に入れています
本棚に追加
祐は、ふと昔のことを思い出した。
中学一年生のバレンタインデー。
青臭い思い出だ。
祐はクラスの女子に手作りのお菓子を貰った。
お菓子はチョコレートではなく、クッキーだった。
祐はお菓子を食べた事がなかった。
祐の両親は厳しく、一切のお菓子を与えなかったし、お菓子を食べてはいけないと強く言われていたからだ。
当時の祐はお菓子を食べないのが当たり前になっていた。
しかし、せっかく貰った手作りのクッキーを食べないわけにはいかない。
祐は家に帰ると、急いで部屋に入り、こっそりとクッキーを食べた。
最初のコメントを投稿しよう!