1857人が本棚に入れています
本棚に追加
目まぐるしくて何が起きなのか分からない。
少しでも情報をかき集めようと顔を上げた途端に、今度は第二波の爆発が化け物の顔面で炸裂した。
今度は飛ばされないように手近にある瓦礫にしがみついて爆風と熱に耐える。
化け物を見上げれば、顔から煙を吹き出し、地響きを立てて後ろへ倒れていった。
どうやら二発目の爆発が効いたらしい。
気が付いたら知らない世界にいて、化け物に襲われて、今度は大爆発。
もう何が何だか分からないことづくしで頭の回転が追いつかない。
せめてこの状況を理解しようと周囲を見回せば、二十メートルほど離れた瓦礫の上にそれを見つけた。
「ひ、人だ!!」
こんな異質な世界で自分以外の人が見つけられたことが嬉しくて思わず安堵の笑みが浮かぶ。
―――これでもう大丈夫だ。
―――あの人に事情を話せばきっとこの世界について何か分かるはず……!!
しかし安堵したのもつかの間、それ以前に驚くことが幾つかあり、俺の顔から笑みが消える。
「お……女の子!?」
瓦礫の上に立つその人影は自分とあまり変わらない年代の女の子だった。
金髪のポニーテールに黒い装束を纏った少女。
さらに気になるのは彼女の装備だ。
銃、銃、銃―――
肩から足まで至る所に様々な銃器がベルトで固定され、ぶら下がっている。
肩に担いでいる大型銃器から上がる煙を見れば、先程の爆発も彼女が起こしたものだと理解できた。
最初のコメントを投稿しよう!