14人が本棚に入れています
本棚に追加
正男はクマの爪が体を突っついて痛かったが「まだパンが欲しいの?これが最後だよ!」と正男が食べる筈だった残りの菓子パンもクマにあげた。
残りの菓子パンもむしゃむしゃがぶりつくとそのクマは、正男を見つめて近寄ってきた。
そして正男に抱きつきペロペロと正男の顔をまんべんなく舐めまくった。
正男はくすぐったくて笑った。
正男は嬉しかった。僕に友達が出来た!ツキノワグマの友達が!僕はもう独りじゃない!と。
これが正男少年とツキノワグマのムーニの後にとても悲しい事件になるとは知る由もない出会いだった。
最初のコメントを投稿しよう!