プロローグ

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大学の入学式を終えた。 入学式に集まった人数は僕の想像以上で、それは家族が同伴していることが一つの理由だと後で気付いた。 キャンパス内はどこが何なのかわからない始末で、とにかく人がごった返している場所に流れていった。 これからは電車とバスを使って一人で来ることになる。 当たり前だろうが、交通機関での移動は僕を不安にさせる。 十八年間今日まで親の親切に頼り切って生きてきた。 家庭内における家事も殆ど手伝わなかったし、学校関係のことなど自分では全く把握せずに任せっきりだった。
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