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「お前、可愛いナァ。ン~名前はなんにしよ」
綿雲から産まれた犬だから..
「お前は、今日からワタ、だぞ!ワタよろしくな。俺は、パウロ」
ワタを抱き上げ目線を同じにしてニマニマ笑った。
「パ?パ..ロ?」
ワタが片言で俺の名を呼んだ。
「パ・ウ・ロ」
大きな口を開けて教える。
「パ~ロ」
ワタは目をキラキラさせてしっぽをパタパタさせる。
俺は、ワタのほっぺをむにぃとひっぱった。
ワタは、雲だからどこまでものびる。
「おもしれぇ~顔」
ワタは、ぷぅと風船みたいにまんまるにふくらんでプカプカ浮かんだ。
「ワタ、すっげぇな」
俺は、背中の真っ白い翼を出してワタと一緒に空を飛ぶ。
白い翼は、あるけど天使じゃないぞ。
アイツらは、ピカピカの魂を天国に連れて行くのが仕事。
まぁ、職種が違うだけで対して姿は、変わらないけどな。
ワタもごきげんで俺の後をついてくる。
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