いち

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「お前、可愛いナァ。ン~名前はなんにしよ」 綿雲から産まれた犬だから.. 「お前は、今日からワタ、だぞ!ワタよろしくな。俺は、パウロ」 ワタを抱き上げ目線を同じにしてニマニマ笑った。 「パ?パ..ロ?」 ワタが片言で俺の名を呼んだ。 「パ・ウ・ロ」 大きな口を開けて教える。 「パ~ロ」 ワタは目をキラキラさせてしっぽをパタパタさせる。 俺は、ワタのほっぺをむにぃとひっぱった。 ワタは、雲だからどこまでものびる。 「おもしれぇ~顔」 ワタは、ぷぅと風船みたいにまんまるにふくらんでプカプカ浮かんだ。 「ワタ、すっげぇな」 俺は、背中の真っ白い翼を出してワタと一緒に空を飛ぶ。 白い翼は、あるけど天使じゃないぞ。 アイツらは、ピカピカの魂を天国に連れて行くのが仕事。 まぁ、職種が違うだけで対して姿は、変わらないけどな。 ワタもごきげんで俺の後をついてくる。
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