プロローグ

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僕は ふわふわと 浮いていた。 水の上でもなく 空の中でもない。 不思議な感覚。 大切な何かを 忘れているような 気がした。 哀しくて。 でも、 思い出したくなくて。 この居心地のいい所から 動けないで、 いやむしろ 動かないでいた。 僕はわかっていた。 いつかは動き出さないと いけないということが。 そして、 その日が近づいていることが――――
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