僕が消えた日

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てくてく。 特に行くあてもなく歩く。 「わん!わん!」 散歩中の犬に吠えられた。 飼い主は高校生くらいの女の子だ。 不思議そうにこっちを見ながら通り過ぎていく。 そうか!人に聞けばいいんだ! 「あのーすみません・・・」 声をかけてみる。   ・・・・・・。 うわ、ムシかよ。 少し腹が立ったから追いかけて肩を叩いた。 いや、正確には叩こうとした。 スカッ。 僕の手は触れるはずの彼女の肩を通り過抜けた。 「・・・え?」
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