11人が本棚に入れています
本棚に追加
/59ページ
てくてく。
特に行くあてもなく歩く。
「わん!わん!」
散歩中の犬に吠えられた。
飼い主は高校生くらいの女の子だ。
不思議そうにこっちを見ながら通り過ぎていく。
そうか!人に聞けばいいんだ!
「あのーすみません・・・」
声をかけてみる。
・・・・・・。
うわ、ムシかよ。
少し腹が立ったから追いかけて肩を叩いた。
いや、正確には叩こうとした。
スカッ。
僕の手は触れるはずの彼女の肩を通り過抜けた。
「・・・え?」
最初のコメントを投稿しよう!