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「!」
秘密?
じゃあ明後日秘密が明かされるんだ!!
自然と安堵のため息が漏れる。
「うん。分かった。」
微笑んで頷くと、海斗の手が優しく髪を撫でてくれた。
「ジュエリーショップ…?」
秘密が明かされる、はずの日。
私が連れて来られたのは、尾行した日に海斗が穴井さんと立ち寄っていた高級ジュエリーショップだった。
店内をキョロキョロと見回していると、海斗がカウンターに手招きする。
「なぁに?」
「これ、着けてみてくれないか?」
差し出された長細い箱に入っているのはブルーサファイアが埋め込まれたネックレスだ。
「え?なんで…」
「良いから、ほら、後ろを向きなさい。」
有無を言わさない圧力を感じ、後ろを向く。
海斗の手によってつけられたネックレスが肌に触れ、鎖骨の間で小さく揺れた。
「わぁ…キレイ…」
思わず笑みが零れる。
「やはり似合うな…。これを貰おう。着けて帰るからケースだけくれれば良い。」
「え!?」
突然海斗がブラックカードを店員に渡し、私は慌ててネックレスを外そうと手を背中に回した。
「か、海斗!良いよ!これ高そうだし、私…」
焦る私の手を止め、海斗が苦笑する。
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