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「ハテ、ナンノコトヤラ……。」
「ちょっ………今目ぇそらしただろ!?典型的な嘘つきだなお前~。」
「うっせぇ~ぞ、この野郎。」
廊下で木村に、傷付いた額に何度もチョップをかます俺。
そんな俺を周りはあえて何も言わなかった。
むしろ関わりたくないというオーラを放ってるような気さえした。
俺達の後ろに、先生が居た事を知っていたから。
「「……………あ。」」
重なる声。もちろん俺と木村だった。そんな俺達を見下ろしている先生。
名は赤月 唯(アカツキ ユイ)。
整った顔立ちに少し長い黒髪。瞳は透き通るような黒。
スーツ姿でいかにも真面目そうな雰囲気漂っている。
普段はクールだが怒るとごっつ恐い、俺の担任教師だ。
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