~始まりの章・弐~

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「ハテ、ナンノコトヤラ……。」 「ちょっ………今目ぇそらしただろ!?典型的な嘘つきだなお前~。」 「うっせぇ~ぞ、この野郎。」 廊下で木村に、傷付いた額に何度もチョップをかます俺。 そんな俺を周りはあえて何も言わなかった。 むしろ関わりたくないというオーラを放ってるような気さえした。 俺達の後ろに、先生が居た事を知っていたから。 「「……………あ。」」 重なる声。もちろん俺と木村だった。そんな俺達を見下ろしている先生。 名は赤月 唯(アカツキ ユイ)。 整った顔立ちに少し長い黒髪。瞳は透き通るような黒。 スーツ姿でいかにも真面目そうな雰囲気漂っている。 普段はクールだが怒るとごっつ恐い、俺の担任教師だ。
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