~起動の章・壱~

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「なぁ柚樹、一個聞いていい?」 『嫌だね。』 即答が返ってきたが気にせず話を進める。 「人形にも柚樹みたいな“誓約者”がとり憑く事って出来るの?」 『………知んねぇよ。』 「真面目に聞いてるんだから、真面目に答えろょ。」 『ちょ~真面目に答えてるつもりだけど?』 「嘘つくな。」 俺を馬鹿にするような柚樹に、俺は寝転び空を見上げながら言う。 ……ー俺は誓約者だ。 初めて柚樹と会った時、彼はそう言った。 今は俺の体の中に居る為、彼の外見を見ることはない。 でも初めて会った彼は、確か俺と同じ赤髪だったはずだ。だから俺の頭ん中で印象に残ってる。 そんな彼は俺を見ても普通の顔をしていた。 ちょっと意外だった。      
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