~起動の章・壱~

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あぁ思い出した。 美砂音が言ってた悪魔の契約って………この事なのか……?     「コラ恭介!!テメーまた屋上で授業サボりやがったな~!!!この木村様が成敗してくれる!」 ……ーグギッ 「痛ってぇ……!!」 いきなり感じたあまりの痛さに飛び起きた俺を、木村はさらにプロレス技をかける。 俺はと言うとまだ意識がもうろうとしていた。 屋上の出入り口の日陰に居るといえど、こんな暑い中でどうやら寝てしまったらしい。 オマケに夢まで見てた。 「痛い痛い……!!ギブ!ギブギブ!!!死ぬってば~!!」 「おぅ死ね!いっぺん死んで心入れ換えてこいゃ!!くらえ、木村王技四重固め!」 ーギシッ 「あ゛ーーー…。」 ピクリとも動かなくなった俺を見た木村は満足気だった。 でも数分たった今、まだ起き上がってこない俺を見て少々焦ってた。俺の体をゆさゆさと揺さぶったり頭を殴ったりしてくる。 「ホントに死ぬんじゃねぇ馬鹿ヤロー!!」 一瞬気絶してた俺だったけど、木村の姿を見てたら、もう少し気絶したフリをしても良いんじゃないかと思った。 だってなんか面白いじゃん?      
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