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いくら考えても答えが出てくる事はなかった。
また話を戻す。
ハレじゃないとすれば、一体誰だ?新手の霊魂?
…………まさか泥棒!!?
『普通の人間ならまずは泥棒って思い付くだろなぁ。』
まぁ確かに………。
普通の人なら真っ先に泥棒と思い付くのだろう。でも自分で言うのもアレだが、あいにく俺は普通じゃない。
昔からだけど、こういうのは真っ先に霊だと思ってしまうんだ。
そんな俺の考えを、新たに聴こえた声で打ち消した。
「お父さ………お母………」
所々と切れていて聞き取りにくかったが、誰の声がはっきり分かった。
この声はー………
『あのガキか?』
「ぅん、美紗音の声だ。でも……」
なんで明かりをつけてないんだ?
ゆっくりと妹の部屋に近付くたびに美紗音の声が聴こえる。ドアが少し開いてるのが分かったが、部屋の明かりはついていなかった。
『明かりつけないでブツブツ独り言言って、何やってんだょあのガキ。』
「多分………人形と会話……?」
今の美紗音にとって、独り言とは人形と会話をしてる……。最近俺は、美沙音の事をそんな風にとらえていた。
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