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忘れてた。
焚火に必要な木はそこら辺に落ちてるやつ使えばいいと思ってたけど、火の事はホントに忘れてた。
『あーぁお前ってホント馬鹿だなぁ!』
「うるせーょ!火なんてなぁ、木と木で昔ながらの火起こしすればいいんだ!」
ちょっと照れながら言う俺。
さすがに恥ずかしかったな……。
そんな事言いながらも落ちてる木を集めて「うぉおぉぉぉ―」と叫びながら木と木を擦りあわせ昔ながらの火起こしをしてる恭介の姿に、柚樹はケラケラ笑う。
笑い声を聞いて恥ずかしくなり、今度は顔を真っ赤にして「笑うな―!!」と怒鳴るが柚樹には効果なし。
「はぁ……。」
『ヤベーょお前!そんなんで火が出る訳ねーじゃん!笑い過ぎて腹痛ぇ!!』
本日も何度目かの溜め息出た。
でも柚樹はまだ何か言ってるけど俺の耳には入ってこない。
ただ、腹痛い訳ないだろ体ないんだからって思った。
そう思ったその時、後ろの方から声が聞こえた。
「君何してるんだ?……って、お前安堂か?なんでこんな時間にこんな所に居るんだ?学校はどうした??」
そこに居たのは紛れも無く、クールで怒ったらごっつ怖い俺の担任教師……赤月だった。
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