~起動の章・弐~

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「ぇーっと……。」 つか、なんで先生ここに居んの?って聞きそうになって慌てて口を手で塞ぐ。 だがその行動に、赤月が首を傾げて怪しそうに俺を見てきた。目が……何故か合わせられない。困った。。。 『おっと!こりゃピンチだなぁお前!』 人事だと思って………コノヤロウ。 「おぃ聞いているのか安堂…?」 急にまた問い掛けられて少しテンパってしまった。そしてつい言っちゃった。 「ははははいぃ……っ!すいませんサボるつもりは全くなかったんですけどぉ!!」 「……サボったのかお前は。」 「……あ。えっと、ごめんなさい。」 「そぅか。」 「はぃ……。」 「遅刻魔の次はサボり魔になったか。」 「はぃ……。」 「……」 「……?」 「……」 沈黙。 ………あれ?なんだか不思議だ。赤月の奴俺を怒らないのか……? なんか赤月らしくない。 いつも遅刻した時はめっちゃ怒るくせに……。 サボりは良いんかい。 『じゃぁ良いんじゃねぇの?ラッキーじゃん。結果オーライ!』 「そうだな―」 「ん?何がそうなんだ?」 柚樹に答えるつもりが声に出てしまったらしい。しかも赤月に聞かれたし、これはさすがに焦った。 だから俺は「なんでもない」と、手と首をブンブン横に振って誤解をとく。
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