0人が本棚に入れています
本棚に追加
/7ページ
人々は、本能的に危険を感じたのか、ゆっくりと男から後退(あとずさ)りしていく。
その通り、それは危険の前兆であったのだ。
男が、崩れた・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
否、男の皮膚が剥(は)がれ落ちたと言うべきであろう。
それは、雛(ひな)が卵から孵(かえ)る、まさにそのようであった。
ただ、中から現れたのは、そんな弱々しいものではなく、怪人、だった。
よく特撮等で見る、それである。
崩れ落ちた、今では灰のように粉々になっている男性の皮膚の中から出現したソレは、驚くほど純白であった。
最初のコメントを投稿しよう!