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しかし柚奈は困った表情を浮かべ、紐のついたツリーの飾りを摘まんでぶらぶら揺らしてみせる。
「でも、これ作らなきゃならないんで遅くなりますよ?」
半ば申し訳なさそうに断る柚奈に美春は食い下がる。
「うーん…でも どうしてもゆずちゃんに会いたがってる奴がいるんだ。お願い」
顔の前で手を合わせる。
「ちょっとだけ、会ってやって」
柚奈は少し悩んだが、先輩のお願いを無下にするのは気が引ける。
会うだけなら…と、柚奈は誘いをOKした。
その後 、ほかの部員も集まり、美春もクリスマスの飾りを作るのに専念した。
その頃、グラウンドではサッカー部に所属している裕也が、手芸部の部室を眺めていた。
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