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好きな子ができたら自分をカッコ良く見せるために、意見を求めてくる。
それをずっと見て来た美春はあきれながらも、裕也の恋愛相談にのってやる。
これはいつものことである。
しかし、裕也の好きになる子は大抵 裕也のことは眼中になく、彼女ができたことは一度もなかった。
ふられて落ち込む裕也をなだめるのは美春の役目となっている。
これも毎度のことである。
長年の付き合いである美春は裕也の意図する行為がすぐにわかった。
「で、今度は誰に惚れたって言うの?」
「さすが美春。男心がわかってる」
「あんたの言おうとしてることぐらい察しがつくわよ。それに私は女ですから、男心なんてわかりません」
「そういえば、女だったっけ?いてっ」
美春のトートバックが裕也の背中にヒットした。
背中の衝撃に耐え、攻撃した幼馴染に抗議する。
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