第1章

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春に入ってもう5月が来ているのに息はまだ白く肌寒さを感じながら肩を丸め猫背になりながら、ポケットに手を入れ学校へと歩いていた  その時 「田淵くん見~つけ~た」  振り返ってみると  そこには、見るからに不良な感じの方々が二十人位立っていた  不良のほとんどは、木刀や鉄パイプ、メリケンサックルなどの武器を装備してこちらを睨みつけている  不良の中から、さっきの声の主が出てきた  頭を長いリーゼントにして、長ランの前を全部開け長いダボダボのズボンを履いて手には木刀を持っている  見るからに、昔の不良ですという感じだ 「田淵君さー、今日こそ、その顔グチャグチャにしてやるからよー、そこから動くんじゃねーぞ、おら!」  いきなり手に持っていた木刀で俺に殴りかかってきた それを最小限の動きでそれをかわす 「いきなり、何するんですか~。あぶないじゃないですか~」  そういうと、不良の方はさらに切れたらしく 「うるせんっじゃ!ぼけー!死にさらせや!このくそ!」  めちゃくちゃに木刀を振り回しながら追いかけてく 「だからさ~、危ないって」  それをかわし続ける 「この!この!この!この!」  まだ振り回しながら追いかけてくる 「はぁはぁ・・・なんで・・当たらんのんじゃ・・・はぁはぁ」  不良の方は欲情してはぁはぁ言っているわけではなく、ただ木刀の振り回しすぎで疲れているだけである 「これで~、気が済みましたか~。僕はこれから~、学校があるので~、っと!」 人がしゃべっている時に、いきなりさっきとは違う不良の方が殴りかかってきたのをかわす 「人がしゃべっているのに~、いきなり危ないじゃないですか~、ホントに」  そんなことを言っていると 「かこめ、かこめ、逃がすな」  さっきまで疲れていたリーゼントの不良が(次からはリーゼントとする)、他の仲間の不良たちに命令を下す そして、俺は不良に囲まれていた 「これで、逃がさねーぞ、田淵!」
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