第一章「消失」

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そうだ、毎日同じ生活が続いているからって 毎日がまったく同じ生活とは限らない。 きっと二人とも出掛けてるんだ。 置き手紙も書かず。 「・・・」 朝ご飯作ろ。 いつも静かな食卓だったけど、 今日はセミの声すらしない。 ジャブジャブ 脱衣場の洗面台で顔を洗う。 俺は手探りでめがねを探す。 「あれ?めがねがない・・・」 そうか・・・。 母ちゃんがいつも用意してくれてたんだった・・・。 この用意もしないで出掛けたのか?
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