プロローグ

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その少し前、 カラカスの街では1人の少女とその母親が 真剣な面持ちで向かい合っていた。 「お母さん、 私、彼のことをもっと知りたいの。 だから―――…」 「あなたの言いたいことは分かったわ。 でも、私はあなたに償いたいの」 少女は悲しげき母親を見て、 「別にいいのに…」と小さく呟いた。 母親は少女の頭を撫で、 髪の毛を一束掬った。 「だから、必ず帰って来るって 約束してくれる?」
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